卒業生の福山さんを筆頭とする、鉄含有ブリッジマナイトにおける窒素固溶量に関する論文がChem. Geol.誌に出版されました。
地球に存在する窒素は、CIコンドライトと比較して欠乏していることが示唆されており、これをMissing nitrogenの問題といいます。今回の研究では、下部マントルの主要鉱物であるブリッジマナイトへの窒素の取り込まれ方を、高温・高圧実験によって調べました。その結果、鉄を多く含むほど窒素の溶解量が増加することが明らかになりました。現在の下部マントルにあるブリッジマナイトだけでは窒素の不足分を説明できない一方、初期地球のマグマオーシャンが固化する過程では、ブリッジマナイトが窒素を深部に隔離・保持する役割を果たした可能性が示されました。
Fukuyama K., Kagi H., Irifune T., Shine T., Inoue Y., Yamamoto J., Villeneuve J., and Füri E. (2026) Nitrogen solubility in Fe-bearing bridgmanite and its implications for nitrogen segregation in Earth's deep magma ocean. Chemical Geology, 699, 123154.